原料辞典
技術者限定情報バラ
植物の紹介
セイヨウバラは、長い年月にわたって育種改良されてきた複雑な雑種性の園芸品種です。アジア西部からヨーロッパにかけて原産するダマスクバラ、ジャコウバラ、フランスバラ、中国原産のコウシンバラ、ボタンバラ、日本原産のノイバラ、テリハノイバラなど多くの種類の交配によってできました。
ローズ(Rose)と言う名前は、バラの原種の1つが深紅の花弁であったため、ギリシャ語の赤い(Rhodon)に由来したと言われています。栽培が盛んになったのはローマ時代で、その当時はバラは姿や色より芳香がより重要とされていました。香りには、500種類以上の成分が組み合わさっています。
古くから多くの伝説、文学に書かれており、イギリス王室の紋章にも使用されています。
花を日干しにして薬用にすると、貧血や過労、粘膜の荒れや呼吸器疾患、腸の炎症や下痢に効果があるといわれています。
バラ水は眼炎の治療、うがい薬に使われてきました。また、しわの予防・脂漏やニキビ、小さい傷や打撲傷・筋ちがい・捻挫などにも効果があるといわれています。
ゼリー、ビネガー、サラダ、ジャム、シロップ、ハーブティ、ワイン等の食品や、ポプリ、香水、ローション、入浴剤として利用されています。香りには沈静作用があるとされます。
成分としては、ローズ油(シトロネロール、ゲラニオール、リナロール等)、糖、タンニン、没食子酸、ペクチンなどを含んでいます。
バラの主な作用・効果
抗菌作用
消臭作用
抗ウイルス作用
抗菌作用
試験菌 | バラ抽出物濃度(%) | ||||
---|---|---|---|---|---|
1.25 | 0.63 | 0.31 | 0.15 | 0.08 | |
S.aureus | - | - | - | + | + |
B.subtilis | - | - | - | + | + |
E.coli | - | - | - | + | + |
P.aerginosa | - | - | + | + | + |
S.cerevisiae | - | - | - | - | + |
C.albicans | + | + | + | + | + |
A.niger | + | + | + | + | + |
M.pusillus | - | - | - | - | + |
バラ抽出物に抗菌作用が認められました。
消臭作用
バラ抽出物に消臭作用が認められました。
抗ウイルス作用
バラ抽出物に抗ウイルス作用が認められました。
この原料を使用した製品
化粧品・医薬部外品原料:バラエキス
食品・食品添加物用原料(機能性食品素材):ローズバッツエキスパウダーMF